苦しいときは、どうすればよいのか。
誰かに相談…といっても、国家的機密であるし。
わたしときたら、友人もいないし。
わたしが苦しそうな顔してたら、周囲が怯えるし。(国家的危機かと)
全軍の志気にかかわる…し。
しょうがない。
笑っておこう。
「子龍、ちょっと抜けていいか」
「…調練中なのだがな」
「俺はあれのたいていの部分は嫌いだが、あの、苦しいときほど薄ら笑ってるのは、ほんとうに嫌いだな」
「嫌いなのか」
「ああ」
「じゃ、ちょっと行ってくる」
「…ひとつ聞いていいか、馬超」
「なんだ?」
「おまえに何か、メリットはあるのか」
「そんなもんあるか。罵詈雑言は吐くわそこらの竹簡を投げつけてくるわ、ひどいものだ。
…ああ、しかしあるといえばあるな」
「拝聴しようか」
「ああいうときのあとの夜はすごい。あれのみだれようが」
「聞くのじゃなかったな」
「忘れろ」
「おまえがすこし、羨ましい気がするな」
「そうか。安心しろ、俺もだ」
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