::性描写があります。閲覧ご注意ください::
「・・・買い物というと、市場に行かれたのですか」
「さあ?どれが市場かが分からないなぁ」
「・・・・・城のどちら側だったのですか」
「西、だったけどね」
「ああ・・・ということは、商業地区ですね、あのあたりは少し区画が粗くて・・・・いずれ道を整えようと思っているのです。そうすれば北からの物資が流入しやすくなるかと――」
「諸葛亮殿」
「・・・・・・・・・・・・・はい」
「一晩中おしゃべりしたいんなら付き合うけど・・・・・けど、けどさあ。・・・・・俺は別のことがしたいよ・・」
諸葛亮は黙った。
黙って、そして。
「はぅっ、あっ・・・・ぅん・・っ」
ちょっと待て、と思う。
なんなのだ、この状況は。
寝台の上で、諸葛亮は膝立ちになっていた。向かい合った馬岱が宝物でも抱くように諸葛亮の腰をきゅっと抱きしめ、もう片方の手を奥処をまさぐっている。
挿れられては香油をなじまされ、抜かれてはあらたに香油をからめて差し入れられた。
「ぁあ、・・」
また馬岱が香油を足し、ゆっくりと指を埋め込んできた。
寝所にはいったころと比べればその指は格段にすべらかに中に入ってくる。
くちゅ、と音を立てて埋め込まれた指が動かされた。
「・・・ぁあ・・っん・・!」
逃れようと腰を動かすと中の指を締め付けてしまい、その刺激で声を上げてしまう。
声を抑えようとすると、内部の異物に意識がいってしまう・・・
どうすればいいのかもう分からない。
「すごく・・・・なか、熱い」
諸葛亮の肩口に顔を埋めていた馬岱が、ぼそりとつぶやく。
いつものふざけた口調じゃないのが余計に状況の尋常じゃなさをかんじてしまう。
奥のほうをさぐられて、背がびくりとしなった。
じゅくじゅくと濡れた音がするのがたまらなく居たたまれない。
出し入れされる指の数が増えたが、抵抗はほとんどなく受け入れてしまっている。
「はぁ・・・俺・・・どうにか、なりそうだよぉ」
はぁ?とおもう。
なんでだ。だって、どう考えてもほんろうされてるのはこっちだ。
指がゆっくりと埋め込まれながら回され、同時に襟からこぼれた胸の突起を含まれて、舌で転がすようにゆっくりと何度も口付けられた。連動するように下肢の奥でも動かれて。
「・・・・ぁ!、ぁあっ・・ん・・!」
媚薬入りじゃないと言った。
ウソでいいから媚薬が入っていると言ってくれたらよかったのに。
もちろん、そんなもの使われたくないけど。
「も・・もう・・・その・・・よろしいかと、おもいますが」
蚊の鳴くような声で訴えてみた。
「駄目だよ」
胸に顔を埋めたまま、くぐもった声での返答があった。
「・・・傷つけたくない」
そんなところでしゃべらないで欲しい。
肌蹴られた膚に息があたるのさえ、熱があがってしまう・・・。
熱をすこしでも逃そうと目を閉じ、上気した息を吐いた。
「・・・岱・・どの」
執拗に奥処を嬲っていた指が止まった。繰り返されていた舌での愛撫も。
「うわ・・・諸葛亮殿、それ反則・・・俺、もういっちゃいそう」
「わ、私も・・その・・もう」
ふたりしてぼそぼそとささやきあう。
目が合って、血がのぼった。顔にも頭にも。
「・・・挿れて・・・い?」
切羽詰まっていて何も考えられないままこくりと頷くと、背骨がきしむほど抱擁された。